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2011年2月

嗜み

小春日和

急にぽっかりと空いた時間

昼下がり

ほっこりした空間で

温かなお茶を飲むと最高に幸せな気持ちになる

読みかけの本と

鞄の中にお気に入りのレターセットなんてあった日にゃ

お友達にお手紙をしたためようかしら

などと想いを廻らすのもまた楽し

本屋さんでたまたま目にした『コクリコ坂から』

帯にスタジオジブリで映画化決定とある

嫌いな夏が少し待ち遠しくなる

やっと春の足音が聞こえ始めたばかりだというのに

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傘柄のサルビアの便箋

雨が好きなあの人に

豆乳ラテに描かれたハートを飲み干してしまう前に。

コクリコ坂から

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巡廻

緩やかに春だ

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母がバレンタインに旦那ちゃんにとくれたのは

桜や抹茶フレーバーの和チョコだった

「チョコレート有難うございます。美味しく頂きました」などと

私の知らないところで

二人がメールをやり取りしていたと知るにつけ

ちょっとした家族的匂いのする親密さに

未だぐっとくるのだった。

お隣にお住まいのご家族が近々お引越しされるという

すぐに物件売り出しの広告がうたれ

早一週間で買い手がついたらしいと聞いた

その翌週にはちょっとしたリフォーム工事が始まり

今や新しいご家族がお住まいになって久しい

つい最近のこと

バルコニーに出て洗濯物を干していたところ

犬に吠えられる

されど姿は見えない

すぐ近く(お隣)に生息しているのは間違いなく

「我慢!」

との飼い主さんのお声に

一瞬にして静かになるわんこ

人も動物も生きてりゃ少なからず我慢は必要だよなーとしみじみする

「ハウス!」

たたたとお家に駆け込んだ模様

わんダフルライフ

お家があるって素晴らしい。

春のグリーティング切手にときめき

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毎年のことながらスタバの桜シリーズだけは素通り出来ず

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梅の花はほころび始め

我が家のヒヤシンスは頭を覗かせつつ寡黙に春を待っている

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いつのまにか月日も季節も巡り廻っておるのだなーと感じ入り

こうして

緩やかに春を知るのである。

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バレンタイン当日に

女一人で映画を観に行く物好きなんぞ私くらいかと思いきや

意外と居るもんだ

『洋菓子店コアンドル』

蒼井優ちゃんの手が美しくてそこばかり見ていた

大きな窓の外では雪がちらついていて

映画館から出ると

いかにもな寒々しい冬空が待っていた

夜ご飯は旦那ちゃんのリクエストで

とろとろ玉子をのっけたオムライスに

たっぷりとデミグラスソースをかけ

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特別に煮込みハンバーグも添える

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勿論サラダとスープも

肝心のチョコレートは

六花亭のホワイトチョコレート

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全て旦那ちゃんの大好物ばかりで

一目見た途端

その場でくるくると回り出し

キモ可愛らしく狂喜乱舞していたので

じんわりとあたたかな気持ちになり私もそれに倣う

バレンタインはホワイトバレンタインになり

母はこの日めでたく一つ歳を重ね

送られてきたメールには

「ホワイトバースデイになった」と書いてあった

そうこうしている間にも

雪は静かに少しずつ少しずつ

世界を白く染め柔らかなものへと変えていった

翌日

社員旅行で新穂高へと旅立った旦那ちゃんは

お返しにと雪だるまの写メールを送ってくれた

そしてこの記事を途中まで書いていた矢先

お友達からも雪にゃるまが届いた

冬限定のスペシャルな贈り物

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私の大好きな人達は

揃いも揃って私にこうも甘いのだ。

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聖域

柑橘類の中でネーブルが一等好きだ

そう口に出して言う機会は今迄一度も無かったけれど

事実そうなのだ

五年前に亡くなった旦那ちゃんの祖母の写真を本棚の上に飾っている

セピア色に色褪せつつある中で

幼い旦那ちゃんを抱いて私の知らない若かりし頃のおばあちゃんが立っている

写真立ての前に温泉帰りに買ってきたネーブルを一つ無造作に御供えすると

「有難う」

と旦那ちゃんは微笑み

「ばーちゃんはネーブルがすごく好きやったんや」

と遠い昔を思い出すかのように目を細めながら付け加えた

その流れで初めて私もそう口にしたのだ

硬いネーブルの皮に爪を突き立てると

瑞々しい果汁が迸りそこいらに香を放つ

おばあちゃんも一緒に食べてくれているかのように

中学に上がる頃まで

祖父母と三人並んで川の字で寝ていた

大抵私が眠るまで祖母は毎晩私の話に耳を傾けてくれた

学校でのこと

お友達とのこと

稀に先に寝入ってしまう時があって

そんな時

祖母がちゃんと息をしているかどうか

恐る恐る口元に小さな手を翳し

胸元に耳を近づけたものだ

録画しておいた『西の魔女が死んだ』を観た

祖母は私のことを大好きでいてくれるのが当たり前で

疑うことなくそう信じていて

その存在そのものが今も私のかけがえの無いサンクチュアリだ。

10センチ程の積雪

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実に三年振りのことだという

「昨日の晩、珍しく豪勢なもの(蟹すき)食べたからちゃう?」

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そんなことを言い合って笑いながら

普段より30分程早く旦那ちゃんは出社していく

雪の白に照らし出された朝に

一瞬にしてしんと冷えた空気を味方にして。

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西の魔女が死んだ [DVD] 西の魔女が死んだ (新潮文庫) 春になったら莓を摘みに

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つい先日

無事また一つ年を重ねました

有難いことです

お友達からは水玉模様の防水バッグ

赤い実銜えた青い鳥の豆皿

苺柄の大判ハンカチ

エンゼルテディパンとミスド限定の白雪ふきん

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先輩からは革のリボンのヘアゴム

母からは肌触りの良い綿の無印良品の水玉模様のパジャマ

妹からは小さな丸襟のついたガーゼのシャツ

気持ちのこもった沢山のおめでとうメール

その全てが私を想って選ばれた贈り物であることに

感動すら覚える

旦那ちゃんはドライブも兼ねてまたも温泉へ日帰りで連れて行ってくれた

いつもの道の駅でネーブルと紫芋蒸しパンを購入

張り切って早速に頂いた防水バッグを持って行く

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途端に見慣れた脱衣カゴが急に愛おしくなる

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お昼は食堂で天丼を

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葉がすっかり落ちて寂しくなってしまった小さな木の枝に蜜柑が刺してあるので

聞くと野鳥が啄ばみにやってくるのだとか

一旦会話が途切れ

「いつも有難うございます」と仰る

最近ちょくちょくこちらにお昼を頂きに来るので私達の顔を覚えていて下さった模様

こちらこそです

にっこりぺこり

とこんなささやかな交流がとても嬉しくなった

帰りに気になっていたこんにゃく工房へ

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玄米食パンや無花果とレモンのパウンドケーキ、黒糖を購入

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無事帰途に着き

タジン鍋でさささと鮭とキャベツと茸のみぞれ蒸し

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お恥ずかしながら一応お誕生日ご飯なのである

はふはふしながら「美味しいね美味しいね」と阿呆みたいに繰り返す

ケーキの変わりに出てきたのは今季初苺大福

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甘酸っぱい春の味が口の中に広がった

東京に住むお友達

お友達の愛息子りっくん

そして私

一年365日

その数多ある月日の中で偶然にも同じ日にこの世に生を受けた

愛すべき人達に

「お誕生日おめでとう」

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それから

「有難う」

一緒に歳を重ねていける奇跡のような必然にも

もいっちょ有難う。

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不動

明けて翌日

眠れるようにと旦那ちゃんが繋いでくれた手がそのままで

お互いの掌のぬくもりが同じになっていて

そんなことにいちいち嬉しくなる

お布団からもそもそと這い出す朝六時

静まり返ったフロントで大女将が迎えて下さる

昨晩のお礼をお伝えし

少しお話させて頂いた後

「お風呂いただきます」そう言って

二人して朝風呂へ

全面硝子張りの大浴場で朝日を拝む

しらじらと白み始める空に

新たに始まった今日が好い一日だといい

心からそう思った

鏡を見ると

なんとはなしに頬の赤みが軽減しているようないないような

泉質がお肌に合っているのだろうか

向かい合って朝ご飯

旅先ではいつもより食が進むのはどうしてだろう

上げ膳据え膳で理想的な朝食を頂けるからだろうか

再度温泉へたぷん

貪欲にお肌に水を湛える

温泉水を汲み

お支払いを済ませて宿を出る

従業員さんがにこやかにお見送りして下さる

「お世話になりました。また来ます」と手を振る

その後

冬至(和歌山だけに柚子ではなく蜜柑が湯船に浮かんでた)、お誕生日と月1.2回のペースで日帰りでお邪魔する

ことになるのはまた別のお話

テレビで見て一度通ってみたかったメロディーロードで

『見上げてごらん夜の星を』タイヤで奏で

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その足で和歌山電鉄貴志駅へ向かう

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猫を模した新駅舎になってから初めての来訪らしい旦那ちゃんは

興奮気味でしきりと写真を撮っている

けれど「昔の駅舎のが良かったな」とぽつり

新しくて可愛くて勿論話題性はあるけれど

古いローカル駅の趣と歴史には浪漫があるし

なんといっても旅情をそそられないらしい

しかし平日といえど客足は一向に途絶えることを知らず

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駅長たまは大人気

生憎お昼寝中ではあったけれども

御土産物屋さんを物色して

伊太祈曽駅へ

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車庫で待機していたたま電車をちらりと見て

いちご電車グッズがあまりにも可愛いのでシールなどを購入

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道の駅で新鮮なお野菜や天然酵母パンを買い

運転席で口を開けてお間抜けに待つ旦那ちゃんに食べさせたりしながら

長時間運転してくれた労を労い感謝する

「覚えててくれたん?」

そう尋ねると

「あったり前田のクラッカー」(死語?)とはにかむ旦那ちゃん

そいうえば

だるま湯の売店に

前田製菓のクラッカーが販売されていたっけ

笑うに笑えない

そんなオチ。

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巡り合せ

いつだったか

本屋さんでガイドブックを捲りながら

私が高野山に登ってみたいと言っていたことを

あなたは覚えているだろうか

またも遡ること昨年の十一月末

結婚記念日旅行と称して

高野山へ

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かろうじて少しばかり紅葉が残る山並みに

冬の足音をそこここに感じながら

去りゆく秋を慈しむように懸命に愛でる

奥の院までの参道は

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人がひっきりなしに参拝に来られているにも拘らず

話し声や足音が全て不思議とどこか然るべき場所に吸収され

凪いだ水の中にいるような気持ちになる

水かけ地蔵一体一体に柄杓で水をかけながら

少し緊張していた自分に気付き深呼吸する

今回新たに旦那ちゃん用にと購入した御朱印帳は

気高き程に美しき色、茄子紺

記念すべき一ページ目は奥の院

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日暮れが迫ってきていたので

今宵のお宿

藤の森不動温泉だるま湯へと向かう

アトピーに効能があるとされる療養温泉である

荷物を降ろすなりグラス一杯飲泉し温泉へ

平日だったので貸切状態が嬉しい

露天風呂に綺麗な落ち葉が浮いていて

それを頭にのせてどろん

といって到底化けられるわけもなく

お楽しみの晩御飯は紀州地鶏鍋

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飛び跳ねた形状で塩焼きされた岩魚の体を

お箸でくいくいと押さえ尻尾を持って骨を一気に引き抜く

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いつもお魚を綺麗に食べる旦那ちゃんに褒められる

お給仕して下さる従業員の方々もとても親切で温かく

皆一様にお肌がつるりとされている

聞くと、温泉水を化粧水代わりに吹き付けておられるとのこと

これは是非に真似させて頂こう

眠る前にまた露天風呂に浸かる

薄暗い照明の中

広い湯船からは湯気がふわふわと踊るように立ち上り

頬を夜の冷気が撫でてゆく

ゆったりと身体の力を抜いて身を委ねるようにして

お湯をお肌に摩り込みながら気付けば小一時間経過している

簡素な設えのお部屋には

すでにお布団が二組並んで敷かれていて

窓際では漆黒の夜空を見上げながら

旦那ちゃんがさっぱりとしたお顔で珈琲牛乳を飲んでいる

するとドアが控えめにノックされ

ご丁寧にも大女将がわざわざご挨拶にお越し下さる

普段は土日しかお顔を出されないそうなのに

この日は夜勤の従業員さんが腰痛とのことで代わりに来られたのだという

これも不思議な縁である

高野山に立ち寄ってきたことを話し

旦那ちゃんが鞄からするりと御朱印帳を取り出すと

大女将は高野山の方角に向き直って正座し

御朱印帳を頭上に高々と掲げる様にして頭を深く下げてからご覧になる

旦那ちゃんはこの時「この人は本物だ」と直感的に思ったという

初対面の方には人見知りしてしまう私も

なぜかつらつらと対峙している悩みを話し

大女将の柔らかな和歌山弁に包まれるようにいつしか涙しており

自分でもひどく驚いたのだった

私が泣き止むのを待って

ゆっくりと立ち上がりお部屋を出て行かれる

オーラのある凛とした佇まいの美しい後姿だと思った

「焦らず努力しなさい」

肝に銘じよう

枕が変わると眠れない性質は毎度のことではあるが

やはり例にも漏れず今回も何度かお手洗いに起きる度に

絶え間なく聴こえるだるま石渓谷を流れる川のせせらぎに

癒されると同時に大きな懐に抱かれているような安心感をも得るのだった。

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