« 黄色 | トップページ | 一周年 »

鬼灯

父が丹精込めて育てた小玉西瓜は

売り物にも引けを取らないくらい

甘く瑞々しかった

と同時に

昨年口にしたはずの祖父の西瓜の味の記憶が

朧気になりつつあることを少し寂しく思った

Pict2111

じじ様の初盆ということもあって

お墓参りをしに実家へ

枯れつつあるお花を捨て

目に付く雑草を少しばかり引いたりして

簡単に掃除を済ませ

墓石にゆっくりとお水をかけお線香を上げる

Pict2088

途中立ち寄ったこじんまりとした商店でほおずきを買い

その足で

親友のお墓に向かう

そこは山の斜面にある墓地で

いつ御参りに来ても見晴らしが良く気持ちが晴れる

丈の短いパンツを穿いていた旦那ちゃんの脛に蚊が集結

「めちゃ歓迎されてるやん」

そう言って笑うと

手で払い除けたりその場で足踏みしたりしながら

一匹も殺そうとしないで刺され続けてくれた

痒い痒いを連発してはいたけれど

じじ様にも親友にも話したいことはこれでもかというくらい沢山あって

私の口からは次々に言葉が零れ落ちる

Pict1996_4

実家に到着すると

杖を突きながら祖母が出迎えてくれる

お仏壇にも御参りし一息つく

お仕事から母が帰り妹が帰りして全員揃ったところで

手土産にと旦那ちゃんが用意してくれた鮪ブロックを皆で美味しく食べて晩御飯

勿論じじ様には一番にお供えする

やいやい言いながら後片付けを済ませた後

エアコンのある座敷と下座敷の襖を開け放ってお布団を並べて敷いておく

お風呂上りに妹が買ってきてくれたケーキとアイスでデザート

いつもは夏場のみ父、母、妹と座敷で寝ているのだけど

父の鼾があまりにも五月蝿いので

私達に気を遣ってどうやら別の部屋で先に眠ったらしかった

そのまま深夜1時過ぎまでだらだらとおしゃべりを続け

母、妹、旦那ちゃん、私の順で川の字になって横になる

「両手に花ですなぁ」

そう旦那ちゃんの耳元で茶化すと

うんうんと頷いて5秒で寝入ってしまい

私はというといつも通り嬉しくて楽しくていつまでもいつまでも起きていた

じじ様と親友のことを想いながら

様々な寝息が聞こえ時折誰かが寝返りを打つ薄闇はなかなかに素敵だった。

|
|

« 黄色 | トップページ | 一周年 »

一喜」カテゴリの記事

コメント

美味しそうな西瓜の赤。物語の一頁みたいな、きらきらした血縁の愛情が伝わるね。そこへ他人なのにいつしか溶け込んでくる旦那ちゃんの姿がいいね。ある面では、他人である人が一番大切になったりさ。だけどやっぱり血縁は抗えない大切さがあって。私たちは大切なものに囲まれて生きてるよね。

投稿: あやせ | 2011/08/20 20:00

水玉さんが水玉ちゃん(5)になってみえるよ。
かわいいおんなのこ。

あまいお菓子あげる。

投稿: ロマン | 2011/08/21 00:38

>あやせ様

夫婦二人で食べるには小玉西瓜くらいがちょうど良いよ。

何回も顔を合わせるうちに、いつのまにか旦那ちゃんは家族に溶け込んでいて、私としても嬉しい限り。
結婚してから、血の繋がりなんてほんまはあってないようなものかもしれんと思えてきたよ。
そう思えるくらい大切な人達が自分の周りにいてくれる。
ほんまに有難いことやね。


投稿: 水玉 | 2011/08/22 12:18

>ロマン様

確かに5歳児レベルの精神年齢(笑)
いつまでたっても甘いお菓子が大好きです。

投稿: 水玉 | 2011/08/22 12:20

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 黄色 | トップページ | 一周年 »