« あの頃 | トップページ | 恋慕う »

痕跡

十月下旬

いつもの温泉に向かう途中

干乾びたアケビを見つけた

小学生の頃

近所のお家の庭先に植えられた木に蔓が巻きつき

そこにぶら下がっていたアケビを初めて見た時の衝撃は

今も忘れられない

Pict2293

露天へと続く階段の突き当たりには

何か大きなものがぶつかったような形跡があり

増水した川の水が押し寄せてきた水位がくっきりと壁に印されている

毎度長風呂をして楽しんでいた露天風呂は跡形も無くなっており

重機によってなだらかにされ

大きな岩がごろごろと転がっているのみ

台風の脅威を初めて目の当たりにした

忘れたくないことはずっとずっと覚えていればいい

ただそれだけのことなのに

その記憶に伴う猛烈な痛みと悲しみは

いつになったら癒えるのだろう。

|
|

« あの頃 | トップページ | 恋慕う »

一憂」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« あの頃 | トップページ | 恋慕う »