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一歩

五月一日
亡くなった親友のお誕生日

未だ消せない

彼女の携帯番号とアドレスは

今や私のお守りみたいに

なってしまっている

毎年この日は

彼女のお母様に

メールする日

命日ではなく

お誕生日にメールすることに

固執しているのは

どこかでまだ

私が彼女の死を

受け入れられないでいることの

表れなのかもしれない

Pict2889

亡くなって早十年

長いようであっという間だった

暗闇で暗礁に乗り上げたような

暗澹たる気持ち

寄る辺無い気持ちを感じたのは

今迄生きてきて

このたった一度っきりだ

毎年この日は

小さなケーキを買って

一人でひっそりとお祝いする日

私の中に生き続ける

彼女の存在を確認し

共に歳を重ねていくことを祝う

儀式のようなものだ

喜びではなく

弔う気持ちでケーキを選ぶこと

しっかり甘いはずのケーキが

甘く感じられないこと

があるなんて

経験するまで知らなかった

この儀式を

知ってか知らずか

旦那ちゃんが

真ん丸い大きなチーズケーキを買って

帰ってきたので驚いた

「有難う」

それだけ言った私の頭を

何も言わずに

優しく撫でてくれた

Pict2891_2

誰かに向けて

大切に言葉を選んで発した気持ちを

言葉無しに汲んでくれる人が

傍にいてくれるということを

心から幸せに思う

こうしてまた

小さな一歩踏み出す決意をする

更に強い私に近付く為に。

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