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冬の標②

旅二日目

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朝風呂を済ませて
レストランにて朝食
旦那ちゃんが手招きするので
窓際に近付くと
雹が窓硝子にあたっては弾かれ
こつこつと可愛らしい音を立てている
今日もまた冷え込みそうだと覚悟を決める

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チェックアウト後
あわら湯のまち駅まで送って頂く
駅の待合室では
大きなストーブが赤々と燃えていて
それを取り囲むように設置された椅子には
カラフルな毛糸で編まれた敷物がちんまりと置かれている
どれだけ寒かろうとも撮影に余念が無い彼は
カメラを手に極寒のホームにて
来たるべき次の電車に備えて待機している
福井駅迄乗車し
荷物を預け
バスに乗り換え
目指すは永平寺
普段見慣れない美しい銀世界に静かに感動しつつ
伊藤まさこさんの著書『松本十二か月』の表紙みたいだなと思っていた

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雪が積もると
全てのものが綿帽子を被ってまあるくなり角が無くなる
だから雪が好きなのだ

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受付で御朱印をお願いし
スリッパに履き替え中へ
順路の矢印に従って
左側通行で廻廊を進む
どこもかしこも掃き拭き清められていて
埃はおろか塵一つ落ちていない
次第に足元から
冷えがしんしんと這い上がってくる

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基本的にどこでも撮影は可(説法や法要が執り行われている場合や、修行僧にカメラを向けるのは不可)らしく
皆さん思い思いにカメラや携帯で写真を撮られている

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この旅で一番の楽しみだった傘松閣

一五六畳式の大広間、別名「絵天井の大広間」圧巻

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二百三十枚ある絵の内
鯉二枚、唐獅子二枚、リス一枚を探してお祈りすると願いが叶う?
とのことで
彼と二手に分かれて
一枚一枚じっくりと鑑賞

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手の込んだ透かし彫りの欄間は

朝夕の光の射しこみ方によって

日の出にも日の入りにも感じられそうな趣がある

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抜かりなく四メートルもある巨大すりこぎも撫でてきたので
お料理が上手になること受け合いである(どこまでも他力本願)
帰り際に
彼が瓦志納受付処にて
瓦修復の為の御志納金を納め
翡翠色の数珠を記念に頂いていた

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雪がチラついてきたら
二人して傘代わりにフードを被ってエスキモー化したり
雪に絵を描いたり
門前に立ち並ぶお土産屋さんを冷やかしたりしながら
バス停までゆっくりと歩き
一休にて一杯の山菜蕎麦で暖を取る

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彼はがっつりソースカツ定食を注文
こちらのご主人の作られるアップルパイが絶品だそうで
すでに売り切れており残念だった
食べ終わって暫くしたら
計算されたように乗るべきバスがやってくる
彼との旅行で私が時計を見たり
バスや電車の時間を確認することはまず無い
それは彼が忙しい合間を縫って
綿密に下調べをしてくれているからで
それをひけらかすことも無く
私を急かすことも無い
バスに乗ってすぐこくりこくりと舟をこぎ始めた彼に向かって
「ありがとうね」と小さく呟く

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福井駅周辺で
お土産に羽二重くるみと水羊羹、蟹飯などを買い込み
サンダーバードを待つ

寒くて寒くて震えていたら
彼が自販機でほうじ茶ラテを買ってきてくれる
羽二重くるみの端っこ部分(沢山買ったらおまけで頂けた)を分けっこして食べて
彼は車内販売のではなく缶珈琲をゆっくりと飲み干す
「明日仕事やー」とか言いながら
非日常から日常へと戻る厳粛な儀式みたいに

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京都駅の大階段のクリスマスツリーを見て
いつも通りすっくと立つ京都タワーに
ひどく安心した。

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コメント

素敵な写真ばかりで旅の良さが伝わってくるねconfident
写真は構図なんだろうけど、どこを切り取るかは感性の問題で、私に見えている世界と水玉ちゃんに見えている世界は随分違うなと思ってしまう。

旦那様の気遣いもいつもながら素敵だね。
私は冬の雪国に行く勇気がないので、楽しませてくれてありがとう。

投稿: アトマツ | 2013/02/21 20:45

コメント返信が遅くなりすみません。

旦那ちゃんと同じものを見ていても、全然違う写真を撮っていたりするので、それが写真の面白さであり興味深いところですよね。
こちらでは主に写真をメインで載せてるので、アトマツさんのようなコメントを頂くと、見て頂いているのだなという喜びがあります。
こちらこそいつも有難うございます♪

積もった雪を踏みしめて歩いていると、寒いと同時に、降込められたぬくもりみたいなものを感じて不思議な感覚に陥りました。

投稿: 水玉 | 2013/03/06 18:53

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